面白エッセイ

面白エッセイ

 c1010 夕陽の涙

年老いた両親と、体の不自由な妹を島に残し、旅立つ息子は親不幸なのだろうか・10歳の遊び盛りに、足の不自由な妹の遊び相手は誰がするのだろうか・・何時迄も、何時までも、元気に暮らして欲しい・・・夕陽は周り一面を真っ赤に染め、西の海へ深々と物悲し...
面白エッセイ

c1009 画像

別れ船・・OLYMPUS DIGITAL CAMERA
面白エッセイ

c1008 別れの杯

空路が開かれた今では想像出来ませんが、当時、上京するには黒島から朝一便の船で石垣島迄行き、夕方石垣を出港し翌日の昼頃那覇港着、夕方那覇港を出、東京の晴海埠頭まで3泊4日、便数も週2便しかなく更にパスポート持参での上京。もし危篤の知らせがあっ...
面白エッセイ

c1007小さな寝息

米国の統治下、勿論、保険制度もなく手術や渡航滞在費等、細々と暮らす一家にとって、とてつもない費用。遊び疲れたのだろうか、妹は膝に抱かれ小さな寝息、ランプの薄灯かりに映し出される、疲れ切った父の横顔は、藁をもつかむ眼差し。普段ですら無口な父は...
面白エッセイ

 c1005 3文字

情報の全くなかった島、電波など考えられなかった島で育った少年には、そんな望遠鏡が有るはずがない!魔法使いにでも出来ないはずだ、と思えるのでした。しかし、何度読み返しても5コマ漫画は同じ答えしか出してくれません。以後、テレビの3文字は少年の脳...
面白エッセイ

 c1004 挑戦!TV界

昭和18年8月、八重山地区の黒島にひかる誕生。出産設備や病院のない島で、生まれた子供が次々と3人も他界した後、3歳違いの長女に続く男子、ひかる誕生で、両親の喜びはひとしお、八年後、母43歳で妹が誕生、妹は高齢出産の子、特別可愛がられ幸せな五...
面白エッセイ

 c1002 埋蔵石油

60年を過ぎた今、やっと沖縄も少しは注目されるようになって来たのである。沖縄本島より450キロ南、県2番目に大きな西表島、3番目に大きな石垣島を中心とした、19の島々からなる、八重山地区は、日本最南端、波照間島、および最西端、与那国島を有す...
面白エッセイ

 c1003 貴重な財産

台風情報を一番先に捉える、日本南端の石垣島気象台で知られ、空から見下ろすと全てサンゴ礁で縁どられ、そこへ打ち寄せるさざ波は白くリング状に取り巻く鮮やかなコバルトブルーから、濃いネイビーブルーへと変化。まばゆい紺碧、膨大な絵の具を流し込んだの...
面白エッセイ

 c1001 TV少年、南の島から東京へ

沖縄県は120の島々で構成され、第二次世界大戦最後の上陸激戦地となり、戦後は昭和47年まで米国が統治。復帰後の今なお敗戦の傷跡を多く残しています。本土は原爆で一瞬だったが、沖縄は上陸掃討作戦、戦車と火炎砲で横一列に焼き尽くしていく。壕に住民...
面白エッセイ

c1248 鼓動を残す

母性本能という言葉があるが、解釈は鼓動を繋ぐ事ではないか。人間は何の為に生きるのかと言えば鼓動を残す、引き継ぐ為に大半があり、本能があると言っても過言ではない。若い内は感じないかも知れないが80歳目前の今、孫を抱きしめ鼓動を重ね合わせるとこ...