昭和38年4月、一週間も船に揺られ上京。
沖縄は電車のない県ですが、島には車や耕運機すらなく、電車という乗り物は初めての体験。
(現在はゆいモノレールが走っています)
けたたましく責め立てるベルに、前の人に連られ急いで乗り込みました。
すると、あまりにもタイミング良く待っていたかのように、ゴロゴロとドアが背後で閉まったのです。
生まれて初めて見る自動ドア。
好奇心旺盛な少年は、ドアに目が付いているはずだ・・
ドアの目がどこに付いているのか、と探しておりました。
次の瞬間、電車は走り出したのです。
自然の息吹と共に伸び伸びと育った、少年の初めての電車。
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