いわれたとおり水をかけると、確かに寒いのか、泣き止まる、がしかし、30分もするとまた泣き始まる。
30分おきに水をかけ通したが、人間の体が持たない。
オスのヤギのいるところ知っているので、連れてこようか、というと、奥さんは即座にブルルン、ブルルン、ブルルンと、首を横に振る。
これ以上ヤギが増えたらどうなる、よほど懲りたと見える。
「仕方ないさー、殺すしかないさー」
この後に及んでは、高山夫婦も従うしかない。
しかし、ヤギを殺せる人はそういない。
3人ほど名前を挙げてもらい、頼みに行くと、勘弁してくれとのことだという。
そこでまた育造爺ジイーは、最後の頼みで、ひかるのところへ行けといったとの事。
確かに子供の頃、ヤギは食用に飼育していたので殺し、解体した経験はあるが、いまさら殺傷は嫌だ。
あまりの困惑顔に、ひかるの方で3名のうちの一人に泡盛をしたたか飲ませ、人助けだからと頼むと、なんとか殺すことに同意した。
ヤギの泣き声が止まった時、うわさが出る。
誰が殺したのか? たぶん殺し屋ナンバーワン男はアイツだろう・・
田舎暮らし、意外と見落としがちなのは、ベッドによるトラブルだ。
去勢する動物病院が、田舎や島にはない場合が多い。
犬を飼っている家があるが、やはりオスやメスだけでは、問題が出る。
かなり凶暴で、誰それが噛まれ、誰それが、噛まれる直前まで行ったという話を聞く。
観光客には、子供連れもいる。子供が、そのような犬に噛まれたら、と考えるとゾッとする。
田舎暮らしを計画している人が居たら、厳重な注意が必要だ。
殺し屋は、そう簡単には見つからないぞ!
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