j1206 「ん」


この島では鳥のフクローの事を、ボイサと言う。
なんでこのような呼びかたになったか、まったく訳が分からない。
また、本土では「ん」から始まる言葉や単語は、数少ないと思うが、この島では、けっこう「ん」から始まる言葉や単語がある。
姉さんの事は、「んーな」と呼び、末娘は、んぼま、と呼ぶ。
貝類でも「ん」から始まる末娘と同じ「んぼま」なる名称あり。
木や草にも「ん」から始まる「んーまに」や「んがな」など。
他にも、んーがま、んげせ、など日本の言語学では理解しづらい言葉が数多く残っている。
この島には、言語学者なる者が一歩たりとも足を踏み入れた形跡がない。
30年前に、早稲田大学の調査隊が出した調査報告を見ると、生活様式や行事などを書いてあるが、肝心な言葉に関する調査が欠落している。
昔の言葉を知る人は数少なく、空前の灯だ。
言語学者がいるとすれば、なんとか今の内なら間に合うかもしれない。南の島々の言語を調査すると、日本語と合い通じる、何かが見つかるのではないだろうか。
訳のわからない方言は他にも、出てくる。
お線香の事をこの島では、ハウと言う。
すぐ目の前の石垣島や竹富島、西表島などでも、この呼び方はないようだ。
だいたいが、クーと言うか、それが訛ったような呼び方のようだ。
それは、たぶん香から来ているのだろう。
しかし、なんでこの島だけ、ハウなのか、まったく訳が分からない。
お線香は、火をつけるのにマッチが必需品だ。
墓参へ出かける時、よく確認された。
忘れ物はないか・・・
ハウ、マッチ・・
どこかで聞いたような気がするな・・
石垣島唯一のマクドナルド、あまりの暑さにふらりと入ると女高生が6人二つのテーブルに陣取り、けたたましい声ではしゃいでいた。
スカートであぐら、片ひざ立てている子もおり、上品とは思えないが、制服からひかるの出た高校でないのに一安心。
沖縄人はよく「行くさ~」「行くね~」「行くば~」と言うようにさ~ね~ば~を語尾に付ける場合がおおい。
女高生の会話・明菜が哲也にレター出したば~ どうなったば~ フラば~よと語尾にば~付けでしゃべっている。
隣の子が携帯の写真を見せられ、ガハハーと高笑いの後 超ば~ っと言う。
何を言っているのか訳が分らない。ズーズー弁ならぬばーばー弁だ。
卒業後本土ヘ行くだろうが、まともに会話出来るのだろうか。
おい 女高生! いつからばーばーに成ったのだ。

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