j1164 ヤギの乳


子供が生まれても、昔は栄養が行き届かず母親の乳が出ない場合が結構あった。
勿論、ミルクは無く、冷蔵庫も無い時代。
そこで、ヤギの乳を頂く事になる。そうやって島の子供達は育ったのである。
ひかるも母に3軒の家からヤギの乳を頂いたという。
だから、3軒の家のヤギ様には感謝しなさいよといわれた。
よって恩返しの為、物心ついた時からヤギを飼わされ、一生懸命ヤギの草を刈ったもんだ。
そしてその3軒の家に子供が誕生した時には、私の飼っていたヤギの乳を恩返しするという事だ。
ひかるがこうやって生きていられるのも、ヤギ様のおかげで神様だ。
ひかるの神様は、ヤギ様である。
領土で中国と揉めている魚釣島、野生のヤギが生息しているがこの地区の人が昔住んでいた。
だから女性が居てヤギを同伴させた証である。
皆さん無人島で住む場合、女房とヤギはセットだぞ。
必ずヤギ様もオス、メス同伴が条件。不滅の鼓動だ!
ある小雨の日、牧場をやっている青年が我が家へ来、のんびり喋っている。
牛の草は刈ったのか、と聞くと牛は濡れた草は、食べないという。
???
それでは雨が降った日はどうするんだと聞くと、干し草を食べさせるとの事だ。
初めて聞いたが、牛は苅った草、どんな新鮮な草でも、雨に濡れていると食べないという。
枯らした草、干し草なら、雨に濡れても食べるとの事だ。
勿論、生えている草なら、雨に濡れていても食べるが、苅って雨に濡れた草は刈りたて、新鮮な草でも食べないという。
本当なのだろうか?
この島の牛だけが贅沢な生活をしているのか?
なんで新鮮な草でも、雨に濡れたら食べないのだろうか?
生えた、雨に濡れた草は食べるのに?
不思議である。
他の島の牛飼いさ~ん、教えて・・・
島のじいさんが、おしゃべりにきた。
泡盛とサバの缶詰で飲んでいると、ハエがうるさい。
このハエ何とかならないのかなぁというと、8時半まで待てよという。
訳を聞くと、ハエは8時半になると就寝の時間だという。
言われてみて初めて気がついたが本当に8時半になると、ありゃりゃ、ハエがピタリといなくなった。
島のハエは夜8時半就寝だそうだ。
島の人達は行動時間が夜型だ。
9時10時から平気で飲み歩く。
ハエの時間を考え行動をずらしているのだろうか?
島での生活、色々と頭を使う。
南の島の夜は開放的だ。

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